今日も午後からドカ雪か・・・


「よい子はおうちでお留守番」だと？
ふん。言ってくれるじゃねーか、豚の化身（←誰も居ないので妙に気が大きくなっている）

大体ここで年越すからって、何で俺達総出で宿屋の大掃除を手伝わなくちゃならないんだ？
ま、下僕ども従えて行ってくれたから、こうして一人でゆっくりできるんだけどな。
それだけは感謝してやる。だからまだ戻って来んなよ、誰も。


＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊

ガタッ。（誰かが窓から入ってくる気配）
ジャキッ。（すかさず銃を構える三蔵サマ）

「ククッ、相変わらず物騒な人だなあ。下ろして下さいよ、そんな物。」
（サンタ姿の清一色、窓枠に片足を引っかけて悪戦苦闘している。）
「ふん、また貴様か。何だその格好は、売れ残りケーキの訪問販売か？」
「違います！（泣）我の悟能にプレゼント持ってきたのですよ。昨日まで結界張られていて、部屋に全然近付けなかったから・・・」
「無謀だな、イブにあのバカップルの部屋に近づこうなんざ。 お陰で俺も莫迦猿と2人で、町内会主催の親子クリスマス会に出席する羽目になった。」
「・・・いたたまれなかったんですね。お察しします・・・」


「ところで、八戒ならここには居ないぞ。」
「えっ？やれやれ困りましたね。これを渡さないと帰れないのですよ、我・・・（惑）」
「カラクリ君なら要らん。麻雀セットも新調したばかりだし。そうだ、煙草が切れそうなんだが」
「あなたにあげるんじゃありません！それに入ってませんよ、そんな物。」
「マルボロ赤買ってくるなら、預かってやってもいいが？」
「・・・いえ、結構です(--;)」


「それにしてもシケた袋だな。逆に何か盗ってくつもりじゃないのか？」
「人聞きの悪いこと言わないで下さい！これでもあなたより育ちはいいんです。」
「だったらそのシケた袋の中身を言ってみろ。」
「悟能にとってはかけがえのない物ですよ。さる方に頼まれたんです、必ず直接渡すようにって。」
「だから何だ？」
「あなたには教えませんv」
「いいから見せてみろ！（ぐいっｖ）」
「あっ何するんですか、乱暴な！」
「 な〜んだ、やっぱり何にも入ってないじゃねーか。」
「って、あなた本当に最高僧なんですか！？何も見えないなんて・・・」
「俺の眼には見たい物しか映らんようになっているのだ（自慢っｖ）」
「何ですかそれは・・・（しくしく）」


ドサッ。（開かれた袋の中に、いきなり小汚いスーパーのビニール袋が投げ込まれる）

「なっ、なんっ・・・」
「おや、あなたでしたか（爽笑）。ちょうどよかった、これもついでに出しといて下さいね♪」
「えっ、えぇっ？？」
「あれ、ゴミ袋でしょ？僕を手伝いに来てくれたんですよね？（ずいっｖ）」
「いやあの。我はあなたにプレゼントを言付かって・・・」
「じゃ、頼みましたよ〜♪」（エプロンの紐を結び直しつつ、そそくさと部屋を出る八戒）


「・・・悟能〜〜〜〜っ（泣）」
「・・・置いてくか？」
「いえ、もういいですっ！」（チンサンタ、泣きながら退散。）


＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊

さてその後、冥界では。


「渡してこなかったってどういうことよ！」
「イタタッ、引っ掻かないで下さい！だからどうにもとりつくしまが・・・」
「ほんっとあんたって生きてる時から役立たずだったのよね！百眼魔王がいっつもぼやいてた意味がよく分かったわよ！」
「そ、そんな・・・イタイイタイ、我の髪は引っこ抜かないで下さい！（逃）」


あの袋の中には、怨念、もとい愛情のタップリこもった、花喃の髪の毛が入っていたのでした。


彼女は式神じゃないから、直接自分で悟能のところに持っていくことが出来なかったんです。
四六時中傍に張り付いて、浮気の現場（彼女にとっては）を押さえた所で実体化する算段だったんですけどねｖ


でもまだ、諦めた訳じゃないのよｖ
ず〜っと一緒に居るって言ったよね、悟・能♪


・・・こんなことしてすみませんでした（ぼそっ）
(text by neko)

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瓢箪屋敷様のトップに居たサンタチンがあまりに可愛らしかったので、
拉致した挙げ句にこんなオマケまで書いてしまった。

ってもう、御用納めじゃないか（汗）
すみません伊豆さま、お手数も色々おかけしたのに遅くなって。

これに懲りず、来年も遊んで下さいね〜。どうも有難うございました！



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そして更〜に！
ちょっとupが遅くなりましたが、
伊豆さまがまたまた湧いてくださいまして、
こんなオマケを付け返してくださったですよ→「爆裂花喃ちゃん」４コマへGO!!